ワーホリや留学、海外旅行などでイギリスに行く際には、クレジットカードが必要です。
10ポンド未満の少額なら現金を使う人も多いのですが、少額でもカードが使えるところばかりです。
また、イギリスのクレジットカード事情は日本と違う点もあるため、イギリスに行く前に事前知識をつけておくと安心でしょう。
この記事では、イギリスの『クレジットカード事情』『おすすめのクレジットカード』『使い方・キャッシングの手順』『チップの払い方』『手数料』『イギリスで起こり得るクレジットカード犯罪』などについて解説していきますので、渡航前に予習しておきましょう。
目次
イギリスでクレジットカードが使える場所
イギリスでは、以下のようなさまざまな場所でクレジットカードが利用できます。
- レストラン
- ホテルの支払いやデポジット
- レンタカー
- シャトルバス
- ショッピングモール
- スーパーマーケット
イギリスではチップが必要!現金も用意しておく
現金のチップが必要な場所
- タクシー
- ホテル内
タクシーでチップを支払う場合は基本的に現金。利用料金の15〜20%が基本です。
ちなみに、イギリスのタクシーは、ブラックキャブと言われる流しのタクシーは値段が高額なので、ホテルでミニキャブを呼んでもらうか、Uberを使うといいでしょう。Uberの場合、チップはUber経由で払うことになります。
ホテルでチップを支払う場合も現金となります。
荷物を運んでくれたり、ベッドメイクをしてくれたりしたときなど、サービスを受けた時にチップを渡しましょう。
チップは、荷物1つにつき2〜3ポンドを部屋に到着した時に渡しましょう。また、ベッドメイクの場合は、自分が部屋を出る時に枕元に1〜2ポンド置いておきましょう。
クレジットカードでチップが支払える場所
- レストラン
レストランでは、クレジットカードでチップを支払うこともできます。お会計の伝票にチップを記入する欄があるので、食事代の15〜20%をチップ欄に記入しましょう。
また、すでにお会計にサービス料金が含まれている場合もあります。その時はさらにチップを支払う必要はないため、しっかりと伝票をチェックするようにしましょう。
イギリスのクレジットカード事情
ここからは、イギリスのクレジットカード事情を解説していきます。
渡航前に、以下のことを確認しておきましょう。
- ICチップ付きクレジットカードはPIN必須
- クレジットカード利用時にパスポート提示が必要な場合もある
- 日本と違い手数料は消費者負担
それぞれについて、詳しく解説していきます。
【イギリスのクレジットカード事情①】ICチップ付きクレジットカードはPIN必須
日本ではICチップ付きのクレジットカードでも、暗証番号を覚えていなければサインでなんとかなりますよね。
しかし、イギリスでは『ICチップ付きクレジットカード』の場合は、必ずPIN(暗証番号)を入力することを求められます。
ですからICチップ付きクレジットカードを持っている方は、暗証番号をイギリスに行く前にしっかりチェックしておきましょう。
またこの時、裏面に署名がなければ使えないこともあるので、必ず署名をしておいてください。
ちなみに日本でも署名がなければ原則クレジットカードは使えないので、クレジットカードを入手したら、すぐに署名をしておくと安心です。
最近はICチップ付のクレジットカードの方が主流ですが、自分のクレジットカードにはICチップがついていないという人は、サインをすることでカードが使えます。
その際裏面に署名していなければ、カードが使えないので要注意です。
【イギリスのクレジットカード事情②】イギリスはクレジットカード利用時にパスポート提示が必要な場合もある
稀なことではありますが、イギリスで日本人がクレジットカード払いをする際に、本人確認のためにパスポートの提示を求められる場合があります。
そのため、外出する際にはパスポートを持ち歩くことをおすすめします。
ちなみに、PINがわからずカードが使えなかった場合も、パスポートを提示して本人確認ができれば、サインでOKしてもらえることもあります。
しかし、その場合でも裏面のサインがなければカード払いを許可してもらえませんから、くれぐれも裏面のサインは忘れないようにしてください。
海外でカードを使った場合の為替レートと手数料
イギリスでクレジットカードを使った場合、お店では現地通貨建てで支払いをすることになりますが、カードが日本のカードなら、カード会社からは円換算をして日本円で請求が来ます。
その際、『カードを使った日の為替レートで換算されるわけではない』こと、そして『TTMレート(中値レート)といわれるものに手数料が上乗せされる』ことを覚えておきましょう。
これは現金両替をする時に取られている両替手数料と同じものだと考えて問題ありません。
クレジットカードの手数料はカード会社により異なりますが、1.6%〜2.0%というのが一般的です。現金両替の場合よりも、かなり格安な手数料ですから、現金を両替するよりカードを使った方がお得になるんですね。
クレジットカードブランドによる手数料の違い
クレジットカードにはVISAやMASTER、JCB、AMEXなどのブランドがありますが、利用手数料はブランドによって変わってきます。
手数料の違いは以下のとおりです。
- VISA・・・1.63%
- MASTER・・・1.63%
- AMEX・・・2.0%
- Diners Club・・・1.3%
- JCB・・・1.6%
イギリスでのクレジットカードの使い方
決済の仕方
イギリスのスーパーやファストフード店でカード決済をする場合、カードで払うことを伝えれば店員さんが端末を用意してくれます。
またレストランやバーなどでも同じです。
「Can I have a bill, please?」
と言えばお勘定を持って来てくれるので、その後支払い方法を伝えましょう。
現金は海外キャッシングで入手するとお得
もし、現金が足りなくなりそうな時は、現地のATMでクレジットカードを使った海外キャッシングで現地通貨を調達しましょう。
海外キャシングは、空港や現地の両替所で【日本円→現地通貨】に両替するよりも手数料が安いためお得です。
海外キャッシングの利用手順
ここからは実際にイギリスのATMでのキャッシング手順について解説していきます。
①スタート画面。クレジットカードかデビットカードを挿入します。
②カードを挿入後の読み込み画面。
③言語の選択をします。日本語はありません。
④PIN(暗証番号)を入力します。必ず隠しながら入力してください。
⑤CASH WITHDRAWAL(現金引出)を選択。
⑥金額を選択します。その後カードと現金が出てきます
⑦最後に明細が出てくるので、受け取っておきましょう。
長期滞在なら現地でデビットカードを作るのがおすすめ
特にイギリスで働く人は、デビットカードにすれば稼いだ現地通貨でカード払いができるので、両替手数料を支払う必要がないのでお得です。
実はイギリスでは、クレジットカードを使っている人よりもデビットカードを使っている人の方が多いんです。
デビットカードは使った瞬間に、銀行口座からお金が引き落とされる仕組みになっているので、請求額がかさんでしまうという心配もありません。
イギリスの銀行で発行してもらうデビットカードはクレジットカードのように使え、特にデビットカードであることを伝える必要はありません。また、それをそのままキャッシュカードとしても使えるので、ATMから現金を下ろすこともできます。
現金だと無くしたり盗まれたりすると補償がありませんが、デビットカードなら無くなった瞬間にカードを止めることができますし、不正利用についての補償もあります。
ただし不正利用についての保障は銀行により内容が異なりますから、あらかじめ銀行に問い合わせておくと安心です。
デビットカードの紛失・盗難・不正利用の際は・・・
もしもイギリスの銀行で発行してもらったデビットカードが、紛失・盗難・不正利用といった被害にあった場合は、コンタクトセンターに電話をすることで、カードを止めてもらうなどの対応をしてもらえます。
しかしここで不安なのは英語でしょう。対面での英語はどうにかなっても、電話は難しいと感じる人も多いはず。
そんなときは学校の先生や、現地の友達などに頼って電話してもらうのも一つの手です。気軽にお願いできる相手がいないなら、銀行の窓口まで行き、被害を伝えるといいでしょう。
日本発行のデビットカードも使える
最近では日本でも、VISAデビットカードやJCBデビットカードが普及していますね。
こうした国際カードブランドが発行するデビットカードなら、イギリスでも利用可能です。
日本発行のデビットカードも、使った瞬間に日本の銀行口座からお金が引き落とされるようになっています。
為替レートはその日の為替レートとなり、それに手数料を加算した額が引き落とされますが、請求額がかさまないところが利点ですね。
JCBデビットはイギリスでは使えない場所が多いので、VISAデビットを作るといいでしょう。
ただし、すでにJCBデビットを持っているという人は、ATMでの海外キャッシングはできます。
JCBカードは、「Cirrus」というマークのあるATMで利用することができるからです。
Cirrusは世界的に普及しているマスターカードが中心となって運営しているネットワークで、イギリスの多くのATMにはこのCirrusマークがあります。
VISAデビットの場合はVISAマークかPlusマークのあるATMで利用できますが、こちらもCirrusと並んで普及率が高いので、海外キャッシングも難なく可能です。
デビットカードによるキャッシングは借り入れではないため、両替手数料のようなものは取られても、利息は必要ありません。
銀行口座の残高さえ気を付けておけば、イギリスで現金を手に入れる方法で、一番お得な方法と言えるでしょう。
海外旅行をよくする人は、これを機に1枚VISAデビット若しくはJCBデビットを作っておいてもいいのではないでしょうか。
ただしデビットカードだけでは不安な場合も
デビットカードのメリットについて説明いたしましたが、やはりデビットカードだけでは、不安な面もあります。
デビットカードのデメリットは、「今、銀行口座にある分しか使えない」ということ。海外旅行中に何かトラブルがあって、保険もすぐに使えないというケースもあります。
そういった場合には、やはりクレジットカードの方が安心という面もあります。
そのため、ご自身の口座残高状況などを考えた上で、デビットカードにするかクレジットカードにするかを選択するようにしましょう。
ワーホリや留学の場合は、日本のクレジットカード数枚と現地のデビットカードで良いでしょう。
年会費のかからない
ワーホリや留学なら現地のクレジットカードが作れる場合も
ワーホリや留学でイギリスに長期滞在される方で仕事をする場合は、現地のクレジットカードが作れる場合があります。
以下の記事では、ワーホリでイギリスのクレジットカードを作った方が作り方を解説してくれていますので、興味のある方はご覧になってみてください。
イギリスで使えるおすすめのクレジットカード
イギリスに持っていくおすすめのクレジットカードブランドは、VISAかMASTERで、VISAは必ず1枚は持つようにしましょう。
【イギリスおすすめクレジット①】エポスカード
エポスカードは年会費が永年無料で、しかも海外旅行保険が自動付帯!持っておくだけで保険が適用されるので、損することが一切ないおすすめのクレジットカードです。
また、ネットから申し込み、マルイ店舗で受け取りを選ぶことで最短即日の発行も可能。学生・フリーターも申し込める万能なクレジットカード。
スマホから簡単に申し込みができるので、サクッと申し込んでおきましょう。
今ならエポスカードの新規入会と利用で2000円分のポイントがもらえます!
※クレジットカードは申し込みから手元に届くまで時間がかかる場合があるため、出来るだけ早めの申し込みをおすすめします。
【イギリスおすすめクレジット②】楽天カード
楽天カードがおすすめなのは、何と言っても楽天ポイントが貯まること。また、Masterブランドの選択も可能なため、海外キャッシングを利用する場合にお得なレートで利用できるというメリットがあります。
ただし、海外旅行保険は利用付帯となります。利用付帯とは、旅行代金や航空券などを楽天カードで支払った場合のみ、保険が適用されるシステムです。
そのため、楽天カードの海外旅行保険を使いたいという方は、楽天カードで旅行代金を決済しましょう。
※楽天カードの新規入会と利用で5000ポイントがもらえます!
※クレジットカードは申し込みから手元に届くまで時間がかかる場合があるため、出来るだけ早めの申し込みをおすすめします。
以下の記事では、ワーホリや学生の海外旅行におすすめのクレジットカードをさらに詳しくご紹介しています。
https://workingholidaygo.com/column/creditcard-student
イギリスでよく起こるカード関連の犯罪
イギリスに限らず、海外でクレジットカードを使うことに抵抗がある人もいるかもしれませんね。
そういった心配を抱えている人は、カード犯罪が怖いのではないでしょうか。
そこでここからはイギリスでのカード犯罪の内容や、犯罪が起こりやすいシチュエーションなどをご紹介していきます。
カードの不正利用
前述のデビットカードについての項目でも触れていますが、カードを盗まれてしまったら、そのカードを不正利用されてしまう恐れがあります。
従来はこのカードの不正利用という問題が非常に深刻だったため、現在ではICチップ付のカードが普及しており、PIN(暗証番号)が分からなければカードを使わせないという犯罪予防策がなされています。
しかしATM使用中や、支払い時に横からPINを打っているところを盗み見られたらアウトです。PINさえわかれば、それが本人確認となり、カードを使われてしまうからです。
またカード番号と名前や有効期限といった情報、そしてカード裏面にある3桁のセキュリティーコードを知っていれば、インターネット上で買い物ができます。
この情報を盗まれたせいで、知らない間にカードを使われ、航空券や高額な商品を購入されていたという被害は世界的に少なくありません。
こうしたカードの不正利用は、カードが無くなった瞬間や不正利用に気づいた瞬間に素早い対応をすることで、カードを使えなくし、カード会社の補償を受けることができます。
ですから、常にちゃんとカードを持っているか、不正利用をされていないかをチェックすることは非常に重要なのです。
しかしできればカードを盗まれたり、情報を盗まれたりしないように気をつけたいものです。
不正利用が発覚して、カードを停止してしまえばそのカードは使えなくなるため、日本帰国までカードなしで過ごすことにもなりかねません。
イギリスでカードの情報を盗まれやすい場所
イギリスでカードの盗難・不正利用などを防ぐためには、どういった場所・シチュエーションでカードやその情報を盗まれやすいのかを知っておくといいでしょう。
ここからは、イギリスでカード情報を盗まれやすい場所・シチュエーションをご紹介します。
日本発行のクレジットカードの場合でも、イギリスの銀行発行のデビットカードの場合でも内容は同じですから、どちらを使う場合もしっかりチェックしておきましょう。
ATMやその周辺
ATMというとスキミング被害が考えられますね。ICチップ付カードの普及により、スキミング被害は以前よりもかなり減少傾向にあるようですが、ATMで暗証番号を打ち込んでいるときに、盗み見されると、ICチップによるセキュリティも意味がなくなってしまいます。
ATMを使うときには、周囲に人がいないことを確認し、暗証番号を打つときには、手で覆って隠すようにしましょう。
お店などでの支払い時
お店でカード払いをしている際も、暗証番号を打つときに盗み見をされる可能性があります。
店員さんだと油断してしまいそうですが、周囲に人がいなくても、店員さんが盗み見をしている場合もあるので、必ず暗証番号を打つときは手で隠して打つようにしてください。
特に高級店以外のお店、レストラン、カフェなどでは要注意です。
中華街などにある格安レストラン
他人にカードを触られてしまう機会というと、レストランでの支払いが圧倒的に多いでしょう。レストランでの支払いは、ウェイターやウェイトレスがカード用の機械を持って来て、そこで操作をするからです。
目の前で操作をしているなら、しっかり見張ることができますが、もしもカードを持っていってしまった場合は要注意。
裏でカード情報を盗まれてしまうこともあるんです。
実際にこの被害が多いのは、ロンドンの中華街です。ロンドンの中華街でカードを使った人が、後日不正利用されていたなんて被害は、偏見でもなんでもなく本当に少なくありません。
もちろん中華街に限らず、格安なレストランが多い地域や、貧しい人が多い地域では注意が必要です。そういう地域では、カード情報を狙っている人が多いからです。
イギリスは日本とは違うということをしっかり意識して、カードの取り扱いには細心の注意を払うようにしましょう。