ワーキングホリデーでオーストラリアに行こうとしているまたは既に滞在している皆さん、『タックスファイルナンバー』をご存じでしょうか。
一時滞在なので関係ないなんて思っていませんか?いえいえ、オーストラリアで働く場合には、タックスファイルナンバー(以下TFN)を取得する必要があります。雇用の際に、雇用主からTFNを求められることがありますので、働く前に取得しておきましょう。
では、TFNの申請方法について詳しくご紹介していきましょう。
目次
タックスファイルナンバー(TFN)とは
オーストラリアで働く場合、収入に応じた税金を国に納める必要があります。その際に必要になるのがTFNです。
TFNを所得して納めた税金を申請(タックスリターン)することが可能となります。
TAXは、居住者か非居住者か、また収入によって納める税金が異なってきます。収入によって税金が異なるのは日本と同じですね。
タックスファイルナンバー(TFN)の申請方法
TFNはオーストラリアの国税局(ATO)のサイトで申請できます。TFNの取得申請はそれほど難しくありません。発行されると9桁の番号をもらえます。
一度発行されれば、雇用主が変わっても再発行や変更する必要はありません。
TFN申請に必要な書類
TFNの申請に必要な書類は以下の3つです。
- パスポート
- 就労可能なビザ(ワーキングホリデービザや学生ビザなど)
- 郵便が受け取り可能な住所
TFNの申請手順
TFNの申請手順は以下のとおりです。
- ATOのサイトにアクセスする
- TFN申請の必要条件や注意事項の画面が表示されるので、一通り目を通しNextボタン
ー続いて、一時滞在者への説明の画面となります。申請にかかる時間は20分程です。
ー申請の際、パスポート番号や滞在先など個人情報が求められます。
ーそして、実際に入力する画面と切り替わり、最終的にSubmitで終了です。 - 最終画面で出る「DIMIA○○○○○○○」という番号をメモしておきましょう。
郵便が届くまで28日以内で届きますので、届くまでは滞在先を変えないように注意しましょう。
税金が返ってくる『タックスリターン』について
1年間の所得額や所得に関わる経費などを国税局に申請する必要があります。
働いた収入から所得税として、税金が差し引かれたものを最終的な所得となっています。
税金を差し引き過ぎてしまっている場合、還付されますし、逆に少ない場合には追徴課税となります。
オーストラリアの会計年度は、7月1日から翌年の6月30日までです。
よって、当年分のタックスリターンは、7月から10月までに申告を終了しなければなりません。非移住者(ワーキングホリデー滞在者など)の場合、AU$1以上の収入を得た場合には、申告が義務付けられています。
タックスリターンの申請に必要なものは
申請には、主に下記が必要となります。
- 還付を受け取るためのオーストラリアの銀行口座
- PAYG ペイメントサマリー(給料明細)
- パスポートとビザの証明
- 銀行の利息
- その他状況に応じて
タックスリターンの手順を解説
お金を払えば登録税理士(Tax Agent)に頼むことができますし、もちろん自分で申請することも可能です。但し、日本の確定申告もそうですが、自分でやるとなると複雑な手続きのため、確実に正確に行いたいのであれば、プロに頼んだ方が良いかもしれません。
タックスリターンの計算方法
居住者か非居住者かによって、税率が変わってきます。
ワーキングホリデー滞在者に関しては、いろいろと検討された結果、2017年1月より、ワーキングホリデー税(バックパッカー税)が導入されました。下記は、所得ごとの税率表です。
ワーキング・ホリデーのタックス・レート(2017年1月1日以降の場合)
※Aは所得を意味します。
タックスリターンが完了したら
タックスリターンが完了すると2~4週間ほどで、Notice of Assessmentという書類が届きます。還付の証明になりますので、大切に保管しましょう。
手続きが完了すると指定の口座に還付金が振り込まれます。逆に、追徴課税となる場合には、Notice of Assessmentが請求書を兼ねていますので、書類をよく読み支払いをしましょう。
タックスファイルナンバーの取得からタックスリターンまでのご説明でしたが、お分かりになりましたでしょうか。
早期タックスリターンについて
『早期タックスリターン』とは、オーストラリアの会計年度途中でタックスリターンを申請することです。
オーストラリアの会計年度は、7月~翌年の6月までなので、会計年度途中でワーホリや留学を終えてオーストラリアを出国する人や、既に日本へ帰国している人が主な対象となります。日本帰国後でも申請できるなんて少し不思議な感じがしますよね。
私もワーホリを終えて日本に帰国後、EZY TAX Onlineから早期タックスリターンを申請しました。
準備するものは、通常のタックスリターンと同じです。業者に頼む場合には、通常の場合と比べてマニュアル申請となるため、追加料金が$30必要になります。また、還付金を受取るのに1~2ヶ月ほど時間がかかります。
自分で手続きをするには少々敷居が高いのですが、ある程度知識があればできないことはないです。が、確実にされたい方は、業者に頼んだ方がいいでしょう。
終わりに
TFNの要点を以下にまとめます。
- オーストラリアで働く場合には、必ずTFNを取得する
- 会計年度終了後、タックスリターンの申請をする
必要なことはきちんと済ませて、楽しいオーストラリアライフを過ごしてくださいね。
次の記事では、TFNと同じくオーストラリアの仕事に必要な場合がある、『スーパーアニュエーション』について解説いたします!
この記事を書いた人:藤田啓介
ワーホリGO編集長。31歳になる直前でオーストラリアワーホリビザを取得し、ほぼ1年後にオーストラリアへ。つまり本当のギリホリ!オーストラリアでのワーホリ経験や、オーストラリア在住者から話を聞きながら、オーストラリア情報をお届けしています。
【関連記事】