ワーホリができる国々では、一人暮らしができる部屋は家賃が高く、不動産屋との契約方法も分かりにくいので、ワーホリではシェアハウスに住んでいる人が多いかと思います。
私が現在住んでいるイギリスでも同じく、シェアハウスに数人で暮らしているという方がほとんどです。
しかし、『プライベートな空間が欲しい』、『ほかの人とバスルームやキッチンをシェアしたくない』と思う方も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、現在イギリスのロンドンで『スタジオ』と呼ばれる一人暮らし用の部屋に住んでいる私が、ワーホリでもできる一人暮らし用の部屋の探し方から契約に到るまでの流れをご紹介します。
目次
スタジオとは一人暮らし用のワンルーム
スタジオとは、日本ではワンルームと言われるタイプの部屋のことです。
リビングやダイニングが無く、ベッドルームとキッチン、バスルームが1つの部屋に付いている小さめのお部屋です。
誰かと共用のスペースは無く、全てが自分だけのスペースなのでシェアハウスとは違って人目を気にせずくつろぐ事ができます。
私自身もワーホリで低所得ながらも「1人暮らしがしたい」という強い気持ちがあったので、月1000ポンド以下のスタジオを探して住んでいます。
シェアハウスよりは割高ですが、中にはロンドンのゾーン3圏内で700ポンド程度からの安価なスタジオもあります。
それでは、イギリスでのスタジオの探し方と契約までの流れをご紹介していきましょう。
イギリスで住む部屋の探し方とおすすめのサイト
探し方はインターネットで探すのが主流です。
街の不動産屋に行って相談するという方法もありますが、そういった店舗で扱っているのはワーホリや学生向けではない高価で広い物件が多く、なかなか希望の物件に出会えない事や、そんな安い部屋は無いと断られてしまう事があります。
下記の物件検索サイトが物件数が多くおススメです。
シェアハウスは大家やフラットメイトがこういったサイトに投稿するケースが多いですが、スタジオはほぼ不動産屋が投稿しています。
つまり、契約を結ぶ相手は大家など個人ではなく不動産屋という企業という事です。
インターネットで物件を探す時にチェックするべき項目
- 家具付きかどうか
- 家賃に含まれている費用
- カウンシルタックス
それぞれ解説していきます。
家具付きかどうか
家具付きの物件が多いですが、中には家具が付かない物件もあります。
サイトにアップされている写真に家具が写っていても、いざ内見に行ったら家具が無かったという事もあるので、写真だけでなく説明をしっかり読みましょう。
家賃に含まれている費用
月々支払う家賃に光熱費は含まれているのかどうか確認しましょう。
電気、水道、ガス、ヒーター、インターネット、テレビのライセンスなど何が含まれていて何が含まれていないのか、要確認です。
カウンシルタックス
イギリスでは家賃や光熱費とは別に毎月支払わなくてはいけない住宅税のようなものです。
金額は家のグレードによって変わるので、入居前に金額を要確認です。カウンシルタックスは家賃に含まれている物件も多くあります。
イギリスでの内見時に確認すること
連絡手段はメールよりも電話の方が確実。
テキストやメールで問い合わせをしても返信が無いエージェントが多数あるからです。
そして安くて良い物件ほど素早く行動しないとあっという間に他の人に取られてしまいます。
問い合わせ時にまず聞かれる事が多いのは、社会人か学生か、入居可能日、内見に行ける日程です。
中には定職に就いていない、連帯保証人がいないと契約できないと断られてしまうこともあります。
内見の日程が決まったら、当日に指定された場所でエージェントや大家と会い、部屋を案内して貰いましょう。
内見時にチェックするべき項目
部屋の広さや間取り、家具の雰囲気や採光、騒音など部屋の外見や自分の好みに合うかどうかももちろん大事ですが、それ以外にも以下のチェックするべき項目があります。
- 家の周りの雰囲気
- 洗濯機は部屋にあるか
- 大屋はどこに住んでいるか
それぞれ確認していきましょう。
家の周りの雰囲気
内見の前後に実際に近隣を歩いてみましょう。
道路にゴミがたくさん落ちている、挙動の怪しい人が複数いる(叫んでいたり、フラフラ歩いていたり)、英語以外の言語ばかりが聞こえるなどが目に付くと、ちょっと治安の良くない地域なのかなと感じます。
治安の良くない地域ほど家賃も安くなる傾向があるので、どの程度まで許容できるのかは各自によりますが、窃盗や暴行事件も少なからずあるので注意が必要です。
近所にスーパーがあるかどうかなどはグーグルマップを見れば分かりますが、街の雰囲気や治安については実際に肌で感じてみないと分かりません。
トラブルは夜間の方が多いので、一度日没後に歩いてみるのもおすすめです。昼間とは雰囲気がガラッと変わる街もあります。
洗濯機は部屋にあるか
洗濯機が自分の部屋の中にあって自分だけで使えるのか、それとも共有スペース(階段の踊り場や地下によく置いてある)にあって他の住人と共用なのか確認しましょう。
各自の価値観にもよりますが、あまり大人数で1台の洗濯機をシェアする事になると、なかなか使いたい時に使えないなどストレスの原因になります。
また、物件によっては共用の洗濯機を使うのに1回いくら、と有料制の物件もあります。一方で部屋に洗濯機があると、その分部屋が狭く感じる原因にもなります。
大家はどこに住んでいるか
大家が同じ物件に住んでいるのか、近所に住んでいるのか、はたまた海外に住んでいるというパターンもあります。
これも各自の価値観にもよりますが、同じ物件に大家が住んでいると色々小言を言われる事や、性格の合わない大家だとトラブルの原因になる事もあります。
逆に遠方に住んでいる場合だと、機器の故障など何かトラブルがあった際に即時に対応をして貰えないという問題点があります。
契約までの流れについて
イギリスの不動産は流動性が高く、内見に行った物件が翌週には既に他の人に契約されている事もよくあります。
ここが良い、と思う物件があったら早めに行動しましょう。
契約の流れは下記の通りです。
- キープする為のお金を支払う
- レファレンスを提出する
- レファレンスなど審査がOKだったら契約書にサインをする
- 初期費用の支払い
- 入居
それぞれの流れについて解説していきます。
キープする為のお金を支払う
これは気に入った物件をキープする為の料金で、このお金を支払うまでその物件は市場に残ります。
このお金は掛け捨てではなく、契約を結んだ後に支払う初期費用の先払い分として扱われます。
ただ、この後に契約を結ばなかった場合にはこのお金はほぼ返ってきません。金額は最大で1週間分の家賃の金額までとルールで決められています。(2019年6月現在)
中には不慣れなワーホリの日本人などを狙って高額な支払いを求めるエージェントもいるので注意が必要です。
レファレンスを提出する
家賃を支払う能力があるのか、今まで家賃を滞納したり部屋を破損したりしていないかの証明をする為に、不動産屋からレファレンスとして下記書類の提出を求められます。
パスポートとBRPカード
身分を証明するために必要です。
銀行の残高証明
銀行で印刷して貰いましょう、銀行によってはオンラインからダウンロードして自分で印刷できる場合もあります
仕事の証明
職場のHR(人事部)に部屋を借りる為のレファレンスが欲しいと相談すれば、入社日や給与、ポジションが書かれているレターを用意してくれます。
今の大家からの紹介状
大家もこういった対応には慣れているはずです。
部屋を借りる為のレファレンスが欲しいと相談すれば用意してくれます。
近親者の情報
日本に住んでいる家族でもOKでした。ワードで名前、住所、電話番号、関係などを入力してプリントすればOKです。
レファレンスなど審査がOKだったら契約書にサインをする
レファレンス提出後、エージェントの方で情報をチェックし、その結果がOKなら契約に進むことができます。
契約書にサインをする前に、契約書をしっかり確認し、気に入らない点や疑問点があればその場でエージェントに聞きましょう。
イギリスでの賃貸契約の多くは12ヶ月契約で、途中6ヶ月目にBreak Clauseと言われる途中で契約を辞められるポイントがある場合が多いです。
このBreak Clauseの有無はきちんと事前に確認した方が懸命です。
中にはBreak Clauseが無く、12ヶ月住まずに途中で退居した場合には違約金発生、などというエージェントもいます。
12ヶ月住むなら良いのですが、もし途中で解約したくなった時に沢山のお金を支払わなければいけなくなる場合があるので注意が必要です。
また、契約を延長する場合には更新料を必要とするエージェントもありますので、契約時にしっかり確認しましょう。
初期費用の支払い
最初に初期費用として支払う金額はいくらなのか、きちんと納得してから支払いましょう。
初月分の家賃 + デポジット - 最初に払ったキープ料金 =初期費用 です。
以前は契約手数料や信用調査料を一緒に請求してくるエージェントもありましたが、こういった手数料は2019年6月から禁止になりました。
もしこういった手数料を請求されたら、規則違反ではないかどうかを支払う前に確認しましょう。
入居までの流れ
あとはエージェントと相談して決めた入居日に荷物を持って新居に行けば、大家さんかエージェントが迎えてくれて、改めて部屋や建物の説明をしてくれます。
鍵を受け取ったらその日からそこがあなたの部屋です。
まとめ
今回は、イギリスでも一人暮らしがしたい人向けにスタジオの探し方と契約までを紹介しました。
もし引越までに時間の余裕があるようでしたら、色々な部屋に内見に行って家賃と相対する部屋の綺麗さや立地の便利さの感覚を掴んでいく事もお勧めです。
しかし、沢山内見したから良い部屋に出会えるという訳でもなく、だいたいどの部屋も市場に出てから1、2週間で契約されていきます。イギリスでの部屋探しはタイミングと直感が大事です。
また、中には法外な料金を請求しようとする怪しいエージェントも存在するのが現状なのです。常に冷静に、可能なら友達に内見や契約に付き添ってもらうのも良い対策です。
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