日本人が海外でできる仕事として人気の『日本語教師』は、日本人という強みを生かしつつ、母国の素晴らしさを伝えながら働けるとても魅力的な仕事です。
私は、カナダワーホリ中にこの日本語教師の仕事に興味を持ち、実際に未経験から日本語教師になることができました。もちろん、カナダ以外の国でも日本語教師の仕事をすることは可能です。
当記事では、実際に未経験の状態から日本語教師になった方法をシェアしたいと思います!
目次
日本語教師とは?資格は必要?英語力は?
まず、日本語教師の仕事について、大まかな内容を説明します。
日本語教師とは、外国人に日本語の正しい文法や発音、読み書きを教える職業です。日本語を教えることを通して文化や歴史・日本ならではの習慣なども伝えるので、日本人としてやりがいのある職業です。
職場は日本国内外の日本語学校や日本語学科のある大学が多いようです。
日本語教師になるには資格が必要?
教師と聞くと教員免許のような資格が必要だと勘違いされますが、実は日本語教師になるには資格は必要ありません!
また、下記のような資格も存在しますが、これは必ずしも必要なものではなく、日本語についての知識がある人は今すぐにでも教え始められるのです。
- 日本語教育能力検定試験の合格
- 420時間の日本語教師養成講座を修了
- 大学での日本語教育主専攻・副専攻を修了
ただし、日本語学校では素人と線引するために、上記の資格+実際に教えた経験などを求められることが多いです。
直接法と間接法という2種類の教え方がある
日本語を教える方法には、日本語を日本語で教える方法(直接方)と日本語を英語で教える(間接法)の2種類があります。
上級者になると直接方で教えることができますが、日本人が英語を学び始めるのと同じように、最初は英語で文法ルールなどを説明する必要が出てきます。
そのため、簡単な説明ができて相手の質問の意味がわかる程度の英語力は必要です。ただ、相手も英語が第二言語であることを理解しているので、流暢に話せる必要はなく、コミュニケーションが取れれば大丈夫です!
実際に日本語教師になった方法
私の場合、資格も経験も全て0のところから始めました。
実際の流れは以下の通りです。
- 教える側として日本語についての知識を貯める
- ランゲージパートナーを見つけて知識をアウトプット&教材の作成
- 実際に教師デビュー
ここから、それぞれについて詳しく解説していきます。
①教える側として日本語についての知識を貯める
前述のように「日本語についての知識がある人は今すぐにでも教え始められる」と述べましたが、まず教師としてしっかりとした知識を入れるために、日本語の教授法を学びました。
というのは、日本語がネイティブだからといって、上手に教えられるわけではないからです。
日本語は、母国語であるがゆえに知識ではなく感覚的に分かってしまう部分も多いです。
例えば、「私は日本人です」と「私が日本人です」の2文は英語にするとどちらも「I am Japanese」ですが、日本語ではそれぞれニュアンスが違い、私たちは無意識の内にシチュエーションによって使い分けています。
日本語を教える前に、なんとなく分かってしまっている日本語の仕組みを体系的に学びたかったので、日本語の教授法を学べる講座を受けることにしました。
ちょうど家の近くにYANO Academyという現役の日本語教師の方が主催しているスクールがあったので、12回ほどの講座を通して、文法事項や英語圏の学習者が陥りやすいミスなどを学びました。
講座を終了するまでに少し時間はかかりましたが、知識があるぶん自信を持って教えられるので教授法を学んでおいてよかったなと後ほど感じました。
近くにスクールが見つからない方も、最近はYoutubeなどで簡単に自分にあった講座を探せると思います!
②ランゲージパートナーを見つけて知識をアウトプット&教材の作成
知識はインプットするだけではなかなか身につかないので、日本語を本格的に学びたいランゲージパートナーを見つけて、同時進行でアウトプットを行いました。
パートナー探しはFacebookのグループやMeetup、HelloTalkなどのアプリを活用すると簡単に見つかります。教える練習をしたいので、できるだけ真面目に受けてくれそうな相手を選ぶと良いと思います。
私は近くの日本語学校でチューター(簡単な質問に答える先生役)が募集されていたので、ボランティアとして少しずつ実践を積んでいきました。この時に英語で教える練習もできたので一石二鳥でした。
また、自分の教材などを使った方が教えやすいなと感じたので、ひらがなの覚え方教材や文法のレッスンシートなどの学習教材をアウトプットしながら作成していきました。
教材は1回作ってしまえば何度でも使い回せるので、ここで頑張って作っておくと後ほど授業の用意が楽になります。
③ 実際に教師デビュー
教授法の講座が終了したタイミングでいよいよ教師デビューをすることに。すでに学習者相手に教え始めているので、実践はもうバッチリです!
日本語学校などでは、やはり資格がないと採用が難しかったので、マンツーマンで教えるクラスを自分でやってみることにしました。
生徒の募集はCraigslistなどの掲示板サイトで行いました。
自分で作るクラスなので授業の内容は自由です。選んでもらいやすいように自分の人柄がわかるような自己紹介文・今まで教えてきた経験・実際に行う授業の流れなどできるだけ詳しく内容を載せました。
アピールポイントとして大阪出身で大阪弁を教えられると載せたところ、意外と需要がありました。自分の経験からくる長所や教えたい相手など、ピンポイントで記してみると意外とニーズがあるかもしれません!
応募が来たらどんな目的で日本語を勉強するのかヒアリングを行い、教材を用意します。授業自体は、落ち着いたカフェで行いました。
難しいのが授業料の設定でした。安すぎると収入にならないし、高すぎると生徒が来ないか…と思い悩んだのですが、いろいろ試してみた結果、最安値の+10ドルぐらいが私にとってはベストでした。
日本語を教えるのにはレッスンを重ねることが必要ですし、安定した収入にするためにも継続して授業があることが好ましいです。
安すぎるとお試しで授業を受けて2回目がなかったり、逆に高すぎると予算的に継続ができなかったりするので、地域の相場を参考にしつつ様子を見てみてみるのがオススメです。
最初の1か月ぐらいは生徒の見つけ方が分からず苦戦しましたが、その後は安定して5人ぐらいの生徒さんを抱えることができ、副収入にもなりました。
生徒の中には日本語の検定試験を受ける人や、日本旅行に向けて日本語を練習したい人などが多かったです。後ほど試験に合格したという知らせや、日本旅行を楽しめたという声があったときはとてもやりがいを感じました!
【まとめ】未経験からでも日本語教師として自由に稼ぐことができる
今回は、ワーホリ中に未経験から日本語教師になった方法を紹介しました。
日本語教師と聞くと少しハードルが高く感じるかもしれませんが、未経験からでも始められることは可能です。
私の場合は自分で生徒を募集していましたが、経験を積んでいけば日本語学校などでも働けるかもしれませんよ!
『日本語を教えてみたいけど、経験もないし、どうしたらわからない…』という人は、紹介したステップを参考に、始めてみてくださいね!
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ライター:takumiko(@takumiko_com)
オーストラリア・メルボルン在住歴のフリーランスライター。ワーホリ2年を経て、今は日本人のパートナーと移住中。パースに2年・メルボルンに2年半〜滞在。オーストラリアの自然と野生動物が好き。過去にはカナダ・ニュージーランドワーホリも。記事を通して、ワーホリを使って世界に飛び出してみたい人の背中を押します!
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